スタッフ


佐藤快磨(さとう・たくま) 【監督・脚本・編集】

 

1989年生まれ。秋田県出身。高校サッカー部マネージャーとキャプテンの苦い青春を描いた『ガンバレとかうるせぇ』(14)が、ぴあフィルムフェスティバルPFFアワード2014で映画ファン賞と観客賞を受賞、第19回釜山国際映画祭のコンペティション部門にノミネートされる。文化庁委託事業『ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2015』に選出された『壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ』(16)や回復期リハビリテーション病院を舞台とした『歩けない僕らは』(19)などを監督。正しい父親になれなかった青年の迷走を描いた『泣く子はいねぇが』(20)で、長編劇場映画デビュー。第68回サンセバスチャン国際映画祭コンペティション部門最優秀撮影賞を受賞、第56回シカゴ国際映画祭ニュー・ディレクター・コンペティション部門、第21回東京フィルメックスコンペティション部門などにノミネートされた。Netflixシリーズ「舞妓さんちのまかないさん」(23)の8、9話を演出。

[コメント]

 

 "明日もし自分が歩けなくなったら。

 大切な人が突然歩けなくなってしまったら。

 歩ける自分がそれらについて考えることは、あまりにもおこがましく、それでもこの映画を「自分」が撮る意味をずっと探し続けていたような気がします。

 あるセラピストの方が話した、「大事なのは、歩けるようになることではなく、歩いてなにをするかなんです。」

 その言葉は歩ける自分へ真っ直ぐに刺さり、誰もがひとりきりでは生きていけないという当たり前のことを、いつしか必死に考え続けるようになりました。

 明確な答えを提示できているかはわかりませんが、この映画とともに一生考え続けていけたらと思っています。